来たるALLウルトラレアの【スプリガンズ】に恐れ慄いているJonny.B.Goodです。
今回はちょっとした認識矯正のお話。
11期末辺りから『ヌーベルズ』等で手札やデッキから儀式モンスターを特殊召喚する効果がちらほら増えました。
「召喚条件を無視して」という文言が無いがためにTwitterでは「この効果で儀式モンスターを特殊召喚できるの?」なんて声をよく見かけます。
今回のテーマはまさにそこ。
この手の疑問の声を上げている人は「特殊召喚モンスターは召喚条件を無視しない限りは指定の方法でしか特殊召喚できない」「儀式モンスターは特殊召喚モンスターの一種である」というルールをちゃんと理解できている人です。
なので「召喚条件を無視して」の文言が無いから儀式モンスターは特殊召喚できないのでは?というのも分からなくはありません。
ですが皆さん、EXデッキのモンスター(最初デッキに入っているPモンスターは除きます)も特殊召喚モンスターだということをお忘れではないですか?
ここで一旦《やぶ蛇》を見てみましょう。
《やぶ蛇》はデッキ・EXデッキからモンスターを特殊召喚する効果ですが、EXデッキの融合モンスター等は特殊召喚できますが、儀式モンスターをはじめデッキ内の特殊召喚モンスターは特殊召喚できません。
皆さん《やぶ蛇》には「召喚条件を無視して」の文言は無いのに特殊召喚モンスターである融合モンスター等を躊躇いなく特殊召喚していますよね?
これは何故なのか。
それはデッキとEXデッキに性質の違いがあるからです。
EXデッキの15枚はどれも(カードの種別によって召喚法が異なるものの)正規の召喚方法が指定されたものであり、その特殊召喚モンスターしかいない領域であるEXデッキから特殊召喚することを明記している効果は必ず基本ルールとカードテキストが衝突します。
なので基本ルールとカードテキストが衝突した際はカードテキストが優先される原則に則って特殊召喚可能というわけです。
ただし、これらで特殊召喚可能なのは召喚手順が指定されていないものに限ります。
要は「〇〇召喚でのみ特殊召喚できる。」テキストを持ってないものですね。「のみ」が重要です。
このテキストの無いものは、正規の召喚方法はカードの種別で決まっているけれども召喚の方法は限定されていないということです。蘇生制限がこの正規の召喚方法に関わってきます。
一方、デッキのモンスターには特殊召喚モンスターと通常召喚モンスターが混在し得るため、基本ルールとカードテキストの衝突は起きません。
儀式モンスターもデッキの特殊召喚モンスターのひとつなので《やぶ蛇》では特殊召喚できないというわけです。
そして先の『ヌーベルズ』等は「手札・デッキの儀式モンスター(カード名指定も含む)を特殊召喚する」ことを明記しています。
この場合はEXデッキからの特殊召喚と同様に必ず基本ルールとカードテキストの衝突が起きるので「召喚条件を無視して」の文言が無くとも特殊召喚が可能になります。
そもそもこのルールもテキストも整備されて久しい時代に新たに実装されるカードで、特殊召喚モンスターの基本ルールに反しているから書いているけど特殊召喚できませんなんてテキストが出てくるわけないじゃないですか。書いてあればできます。(不発とか前の処理が不能とかは別の話。)
以上が儀式モンスターの特殊召喚周りの理解に必要な情報です。
さて、本題は終わったんですが触れておかなければならない件が。
それはEXデッキに加わった元デッキの特殊召喚Pモンスター。
これについては現状指定の召喚手順でのみ特殊召喚可能なモンスターしかいないはずなのでさほど問題ないとは思いますが…
一応明言しておくとこれらは《やぶ蛇》等のEXデッキから特殊召喚する効果では特殊召喚できません。
《ペンデュラム・リボーン》のようにEXデッキのPモンスターを特殊召喚すると明記されていてもです。これは蘇生制限が関わります。(現状はそれ以前の召喚方法の限定による不可でできませんが。)
また、EXデッキの表の融合/Pモンスター、S/Pモンスター、X/Pモンスターは正規の召喚方法を踏んでいない場合は元からEXデッキのカードと言えどこちらも蘇生制限の方で特殊召喚はできません。なので召喚条件を無視する場合でも不可です。
ここはちょっと変則的なんですが、Pモンスターは本来デッキのモンスターであって、特殊召喚モンスターの基本ルールは非公開領域に限定されてるからですね。
蘇生制限は当然また別の話ですが。
てことで長々書いたんですが、儀式モンスターはデッキの特殊召喚モンスターだから召喚条件無視しないと出せないけど儀式モンスターを特殊召喚することが明確なものは当然特殊召喚可能!ってこと!
ルールは深いとこまで理解しましょうね。