前置き
一辺の3乗、Jonny.B.Goodです。
今回は変形合体を繰り返す【方界】の回。
やるからには最も重いアイツを使わねばと捏ね繰り回した結果生まれたデッキになります。
何でターン1無いんだろうね…
『方界』とは
墓地の魔法罠を主なリソース源とするカテゴリ。
下級の特殊召喚モンスターが多く、どの動きを軸にするかで構築も大きく変わる。
効果の使用にターン1のないものが多く、デッキの回転の仕方次第では一気に大きなアドバンテージが得られる。
デッキレシピ
3《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》
1《方界超獣バスター・ガンダイル》
1《方界超帝インディオラ・デス・ボルト》
3《流星方界器デューザ》
3《方界胤ヴィジャム》
3《ホルスの栄光-イムセティ》
1《ホルスの加護-ケベンセヌフ》
2《ホルスの先導-ハーピ》
1《ホルスの祝福-ドゥアムテフ》
2《スターダスト・シンクロン》
3《レボリューション・シンクロン》
3《方界業》
3《方界法》
3《方界波動》
3《王の棺》
3《方界合神》
2《方界降世》
1《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》
1《PSYフレームロード・Ω》
1《ブラックフェザー・ドラゴン》
1《ライトロード・アーク ミカエル》
1《アクセル・シンクロン》
1《真血公ヴァンパイア》
1《聖刻天龍-エネアード》
1《熱血指導王ジャイアントレーナー》
1《宵星の機神ディンギルス》
1《ライトロード・セイント ミネルバ》
2《ダイガスタ・エメラル》
1《S:Pリトルナイト》
1《プロキシー・F・マジシャン》
1《ペンテスタッグ》
各カード解説
メインデッキ
《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》
主力アタッカーにして火力の鬼。
手札に他の『方界』3種類を持つだけで出てくる攻撃力3000、連続攻撃可、毎ターン3000のバーン持ちという殺意の塊。
しかも元々の攻撃力が3000以下のモンスターが発動した効果を受けない耐性付き。高耐性高火力、最高だな。
一般的な【方界】ではコイツが暴れて終わりが多いと思いますが、今回は融合素材としての採用です。必要とあらば殴りますがね。
《方界超獣バスター・ガンダイル》《方界超帝インディオラ・デス・ボルト》
超展開する爆弾。
基本運用はどちらも変わらず、《方界合神》からリクルートして相手に破壊させましょう。3体もの『方界』を蘇生して『方界』のサーチ・サルベージができます。
大量の《流星方界器デューザ》の蘇生からのアドバンテージ爆増は危険。
それぞれ3体の『方界』を墓地へ送るという重い正規の召喚手順を踏むことで、《方界超獣バスター・ガンダイル》は攻撃力3000の3回攻撃、《方界超帝インディオラ・デス・ボルト》は攻撃力2400の800バーン持ちとしてアタッカーに。《方界超帝インディオラ・デス・ボルト》は流石にスペック物足りない…
《流星方界器デューザ》
主力アドバンテージ源。
とにかく『方界』魔法罠を墓地に落としてアドバンテージを稼ぎます。
しかもターン1がないので…後は分かりますね?
隠された効果として自己強化もあり、終盤の墓地が大変な事になっている時にはトンデモナイ火力になることも。
《方界胤ヴィジャム》
伏兵。
戦闘破壊されず、戦闘相手を攻撃不可・効果無効にしながら自身を永続魔法化し、そこから再び特殊召喚できる不滅の壁。
いきなり《方界降世》から現れて無力化してくる。
このデッキでは重要度はさほど高くないものの、扱いやすい『方界』モンスターとしては優秀で、《方界業》での強化にも必要。
《ホルスの栄光-イムセティ》
『ホルス』ギミックの起点となる《王の棺》の専用サーチャー。
手札交換しつつ《王の棺》を確保でき、『方界』魔法罠を捨てられる。
『ホルス』共通効果として、《王の棺》があれば毎ターン自己蘇生でき、自分の他のカードが相手の効果で除去されると固有効果を発動でき、このモンスターはフィールドのカード1枚の墓地送り。
居座るだけで除去を引き受けられる高打点。
《ホルスの加護-ケベンセヌフ》
『ホルス』の中では正直影の薄い奴。
固有効果は『ホルス』への攻撃・効果対象耐性の付与。
隣が除去を受けるまで耐性は無いのでちょいと頼りない。
正直なところ『ホルス』の嵩増しとしての採用といったところ。
《ホルスの先導-ハーピ》
『ホルス』のリサイクル業者。
固有効果は墓地・除外からカード2枚の回収。
効果使用後の除外された『方界』魔法罠を再利用できる。
得られるアドバンテージが大きいので優先して処理されやすいものの、ちょいと添えておくだけでも厄介な存在になる。
《ホルスの祝福-ドゥアムテフ》
『ホルス』の脳筋。
まず攻撃力が自分の『ホルス』の数×1200という高倍率。
3体並べば3600、4体で4800にもなる。
固有効果は自分のメインモンスターゾーンのモンスターの種類分のドロー。
理論上最大5枚のドローが可能なものの、そんな状況では優先して処理されるので使えればラッキーと思うべし。
『ホルス』は全般的に《王の棺》で手札を捨てるためと★8の素材要員なので効果はオマケである。
《スターダスト・シンクロン》
展開容易な☆4チューナー。
適当にデッキを採掘していけば蘇生が狙える。
サーチ先はないものの、頻繁に使用する《流星方界器デューザ》とで☆8Sモンスターになるのが仕事。
《レボリューション・シンクロン》
イカレたチューナー。
☆7,8のドラゴン族Sモンスター限定とはいえ手札からS素材にできるため展開の手間がいらない。
そしてそのままデッキトップ1枚と引き換えに☆1として蘇生できるというバグみたいな挙動をキメる。
後述のギミックに組み込まれている通り可能性のバケモノ。
《方界業》
『方界』の主力サーチカード。
モンスター限定ではあるが墓地から除外するだけでサーチできるため《流星方界器デューザ》を実質的な『方界』モンスターのサーチャーに変える。しかもあちらと同じくターン1がない。
メイン効果はサーチではあるものの、普通に発動しても《方界胤ヴィジャム》を墓地へ送りつつその数×800の『方界』の永続単体強化が可能。
最大2400上昇させられ、《流星方界器デューザ》が攻撃力4000に到達する。
《方界法》
『方界』のサルベージカード。
モンスター限定ではあるが墓地から除外するだけでサルベージできる。
登場時期の都合か名称ターン1があるものの、おかげである程度雑にデッキを採掘できる。
普通に発動しても『方界』をコストにした手札交換でありデッキの回転に貢献。
更に『方界』の戦闘ダメージを0にするので《方界胤ヴィジャム》や《方界超獣バスター・ガンダイル》、《方界超帝インディオラ・デス・ボルト》が安全に自爆特攻しに行けるようになる。
《方界波動》
脳筋。
『方界』1体の攻撃力を倍にしながら相手1体の攻撃力を半分にする。しかも永続変化。
《流星方界器デューザ》とこのカードだけでも攻撃力6400の相手までなら相打ち以上に持ち込める。
しかも当然のようにターン1がない。3枚使えば最大64倍の攻撃力差でも相打ち。《流星方界器デューザ》なら102400まで。
更には墓地から『方界』モンスターと除外することで方界カウンターを撒き、攻撃封じと効果無効の制限を与えられる。
コストは多くなるものの複数体を墓地リソースだけで無力化可能。
《王の棺》
『ホルス』詰め込み箱。
『ホルス』の自己蘇生の条件であり、『ホルス』を対象としない破壊から守る。
そして何より手札1枚をコストにデッキの『ホルス』を墓地へ送れるため消費を考慮しないのであれば4体一気に展開も可能。
何よりコストに指定がないので手札の『方界』魔法罠を切って墓地効果にも繋げられる。
『ホルス』の戦闘時に戦闘相手を墓地へ送るというタイミングこそ限定されるものの優秀な除去効果も完備。
《方界合神》
『方界』の融合カード。
基本的には『方界』モンスターがフィールドを離れた場合に墓地効果で下級『方界』を破壊耐性付きでリクルートして戦線を維持する。
これもまたターン1がないため《流星方界器デューザ》を連続で各種素材に使いたおせる。
今回はメインの融合効果も使用。
融合先が《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》しか存在しないため《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》3枚を確保しないと発動すらできないものの、現実的なプランが生まれたのでそれは後述。
《方界降世》
『方界』の防御カード。
相手の攻撃宣言時に《方界胤ヴィジャム》をリクルート、攻撃をそれで受ける。
《方界胤ヴィジャム》が戦闘破壊されないためひとまずそのターンの戦闘ダメージをカットできたり、《方界胤ヴィジャム》の効果で攻撃してきた相手を無力化することができる。
墓地効果ではLPが2000以上劣る時に《方界胤ヴィジャム》を手札・デッキ・墓地から1体特殊召喚する。
その上で発動時に相手フィールドにのみモンスターが存在するなら追加で《方界胤ヴィジャム》を2体、つまり計3体呼び出せる。
防御に限らず《方界超獣バスター・ガンダイル》《方界超帝インディオラ・デス・ボルト》の素材準備にも有用で、劣勢から一気に巻き返す起点にもなる。
エクストラデッキ
《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》
超重量級のエースモンスター。
素材は《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》×3と高難易度。正直素材で殴ったほうが早いまである。
その重さと引き換えに攻撃性能はズバ抜けており、まず対象耐性・効果破壊耐性完備、4500の攻撃力と連続攻撃、更には攻撃時に相手LP半減まで付いてくる始末。
雑に考えても攻撃力4500の2回の攻撃をLP2000で受けるようなもの。
攻撃さえできればゲームエンド級の超火力。
《方界波動》なんて使った日には何人か消し飛ばせます。
オマケでバーンを受けたら同量のバーンを相手に与える効果もある。まず使う機会無い。
今回はこの激重邪神を引っ張り出す手段が見つかったので働いてもらうぞ。
《PSYフレームロード・Ω》
再利用の鬼。
仕事は簡単、除外した『方界』の再利用。
【方界】のリソースたる墓地の魔法罠を使い回していくための存在。
《方界降世》とは特に相性が良く、自身は一時除外で場を空けながらあちらで最大3体の《方界胤ヴィジャム》を展開でき、また《方界降世》を墓地に戻して…のサイクルが組める。
《ブラックフェザー・ドラゴン》
ダメージ吸収器。
《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》のダメージキャンセルくらいできたら良いなで入れてる。
殆ど出てこないので自由枠。
《ライトロード・アーク ミカエル》
とりあえずそこにいてくれるだけで仕事するドラゴン。
《レボリューション・シンクロン》の蘇生効果の条件をクリアし、LPを減らしつつ除去と《方界降世》の発動条件をクリアしやすくできる。
エンドフェイズにデッキ3枚を掘れるのでそこも『方界』と好相性。
とりあえずそこにいてくれ。
《アクセル・シンクロン》
『シンクロン』の中継点。
仕事は《スターダスト・シンクロン》を落としつつあちらの蘇生のためにリリースされること。
《真血公ヴァンパイア》
★8のデッキ掘削機。
『ホルス』から更にデッキを掘ってあわよくば《流星方界器デューザ》を吊れたら良いよね。
《聖刻天龍-エネアード》
対象取るのを許さないドラゴン。
とにかくこちらのカードを対象にしてきたら無効にできるため防御札採用。
まぁ自由枠。
《熱血指導王ジャイアントレーナー》
ドローソース。
先攻初手『ホルス』から3ドローでデッキ回したいだけ。
バーンはオマケだしバトル不可の制約もあるので先攻1ターン目しか仕事ないのがなぁ…。
《宵星の機神ディンギルス》
優秀除去要員。
『ホルス』から除去を飛ばしつつ自軍の破壊身代わりで強度アップもできる。
《ライトロード・セイント ミネルバ》
★4のデッキ掘削機。
自発的に3枚と破壊されれば更に3枚掘れるため、単体での掘削量はダントツ。
メインデッキに『ライトロード』はいないのでホントにただ掘るだけ。
《ダイガスタ・エメラル》
無限循環の魔物。
墓地のモンスターをデッキに戻して永遠に回り続けてもらう。
自身も循環に組み込むために2枚採用。いつものこと。
《S:Pリトルナイト》
器用な除去要員。
仕事を終えたX等を素材にした除外効果も優秀ながら、攻撃の的に最適な相手と共に一時除外して相手のウィークポイントを維持できる。
《プロキシー・F・マジシャン》
無理矢理融合するのだ!
《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》を3体展開して融合するのだ!
もうそこまでせんでも勝てるやろうに…
《ペンテスタッグ》
貫通虫。
攻撃力3000オーバーの複数攻撃持ちが多数いるため守りを無視して殴りかかる。
Lはそこまで手厚くしてないため複数のアタッカーをL状態にするのは手間なものの単体火力高いから問題なし。
デッキギミック
とにかくデッキ採掘
【方界】は何より魔法罠を墓地に送らないと始まりません。
《流星方界器デューザ》をはじめ、EXにはデッキを掘るモンスターを搭載、手札からは《王の棺》でとにかく捨てます。
『方界』はターン1の制限のない効果が多いためとにかくそこでアドバンテージを稼ぎます。
特に《方界業》や《方界法》のサーチ・サルベージで『方界』を手札に搔き集め、《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》で蹂躙するのが基本戦術。
何を考えるより先にデッキ掘りましょう。お前は炭鉱夫だ。
2枚からの融合下準備
このデッキのエースモンスター、《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》。
《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》×3という超重量級の融合モンスターですが、今回はその正規召喚を狙います。
必要なのは《流星方界器デューザ》と《レボリューション・シンクロン》の2枚。
この2枚から、最速で相手の後攻2ターン目に《方界合神》での融合召喚まで到達します。
- 《流星方界器デューザ》を召喚、《方界合神》を墓地へ送る。
- 《流星方界器デューザ》+手札の《レボリューション・シンクロン》で《ライトロード・アーク ミカエル》(☆7ドラゴン族Sなら何でも可)をS召喚。
- 墓地の《方界合神》の効果で《流星方界器デューザ》をリクルートし、2枚目の《方界合神》を墓地へ送る。
- 墓地の《レボリューション・シンクロン》の効果を発動し、☆1として蘇生。
- 《レボリューション・シンクロン》+《流星方界器デューザ》で《アクセル・シンクロン》をS召喚。
- 墓地の《方界合神》の効果で《流星方界器デューザ》をリクルートし、3枚目の《方界合神》を墓地へ送る。
- 《アクセル・シンクロン》の効果を発動し、《スターダスト・シンクロン》を墓地へ送る。(レベル変動は上下どちらでも可)
- 《アクセル・シンクロン》をリリースし《スターダスト・シンクロン》を自身の効果で蘇生。
- 《スターダスト・シンクロン》+《流星方界器デューザ》で《PSYフレームロード・Ω》をS召喚。
- 墓地の《方界合神》の効果で《方界超獣バスター・ガンダイル》(《方界超帝インディオラ・デス・ボルト》でも可)をリクルート。
- エンドフェイズに《ライトロード・アーク ミカエル》の効果でデッキトップ3枚を墓地へ送る。
- 相手スタンバイフェイズに《PSYフレームロード・Ω》の効果で《方界合神》を墓地へ戻す。
- 相手に《方界超獣バスター・ガンダイル》を破壊させる。(破壊されなければ返しの自分ターンで自爆特攻。)
- 《方界超獣バスター・ガンダイル》の効果で《流星方界器デューザ》3体を蘇生し《方界合神》をサルベージ。
- 3体の《流星方界器デューザ》の効果で《方界業》3枚を墓地へ送る。
- 3枚の《方界業》の効果で《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》3体を手札に加える。
はい、これで手札に融合素材となる《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》3体と融合カードの《方界合神》が揃いました。
《ライトロード・アーク ミカエル》で《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》が落ちたりしたら15にて《方界法》を落とせばターンに1枚ではあるもののサルベージできます。
2枚落ちても相手ターンに除外避難させた《PSYフレームロード・Ω》を素材にL召喚し、《PSYフレームロード・Ω》の効果でデッキに1枚戻せるので余程のことでもない限り3枚搔き集められます。
一応《方界業》や《方界合神》を引いてしまっているとギミックが未完になってしまいますが、そこは《方界法》や『ホルス』ギミックの方で引いた《方界合神》を処理できる可能性があります。このルート初手2枚からですし。
そんなこんなで搔き集めたパーツで《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》を融合召喚して殴りかかりましょう。突然野蛮になるギミックである。
後書き
以上、《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》をどうにかしたかった【方界】でした。
こんなに簡単に準備できるもんなんですね。可能性のバケモノはとんでもねぇ。
やっぱラスボスはいいもんだなぁ!