Pendulum Dependence

ペンデュラム依存症患者による気紛れ更新遊戯王ブログ。主に手元のテーマについて垂れ流します。偶に推しの事書くかも。

押し付け合いの爆弾ゲーム

暇してるから思いついたとこから色々やってるJonny.B.Goodです。

今回もややこしいというか覚えにくいルールのお話。

取り上げるのは「戦闘ダメージ」です。

情報元となる公式Q&A

https://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/faq_search.action?ope=5&fid=23822&keyword=&tag=-1

 

 

 

 

戦闘ダメージに関わる効果

まずは戦闘ダメージに関わる効果を整理しましょう。

  1. 倍の戦闘ダメージを与える
  2. 戦闘ダメージはお互いに受ける
  3. 自分への戦闘ダメージは相手も受ける、戦闘ダメージは代わりに自分/相手が受ける
  4. 戦闘ダメージは効果ダメージとして扱う
  5. 戦闘ダメージの数値分だけLPを回復する
  6. 戦闘ダメージは0になる
  7. 戦闘ダメージは半分になる
  8. 戦闘ダメージは倍になる
  9. 戦闘ダメージは○○○(一定の値)になる
  10. ○○○以上/以下の戦闘ダメージを受けない

以上10の項目をまとめて以降「ダメージルール」と呼称します。

それぞれについて例を挙げておきます。

  1. 《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》
  2. 《脆刃の剣》
  3. 《オオヒメの御巫》
  4. 《墓守の従者》
  5. 《衛生兵マッスラー》
  6. 《GO-DDD神零王ゼロゴッド・レイジ》
  7. 《宝玉獣 アメジスト・キャット》
  8. オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》
  9. 《心眼の鉾》
  10. 《Emトラピーズ・マジシャン》

そしてこれらの内複数の効果が適用される場合、上記の1~10の順に適用されていきます。

また、複数同じ分類の効果がある場合、同じ分類の効果処理の結果に対して同じ分類の他の効果は作用しません

後で言及しますが、ダメージルール7の半減効果が2つがあっても1/4にはならず1/2止まりになるということです。

基本はこれだけなのでここまでの内容を覚えることさえできれば大抵困ることはありません。

実際のところ、6~8についてはどの順でも結果は変わらないのでその分見た目よりも覚えやすいかとは思いますが、実際覚えるのは面倒です。

しかも全人類をパニックの渦に叩き落すのが、3と3が衝突するような場合。

ですが、落ち着いて爆弾ゲームをしていけば大丈夫です。

 

戦闘ダメージの基本ルール

まず爆弾ゲームをしていく前に、戦闘ダメージの基本ルールについておさらいしましょう。

何、簡単な話です。

「戦闘を行う2体のモンスターの攻撃力の低い方のコントローラーにその攻撃力の差分の戦闘ダメージが発生する」ただこれだけです。

貫通に関してはダメージ発生の条件を拡大しているだけなので何も考えなくていいです。基本は変わりませんし。

万能に書くなら「戦闘を行う2体のモンスターのそれぞれが戦闘に用いるステータスのうち低い方のコントローラーにそれらの数値の差分の戦闘ダメージが発生する」ですか。これなら攻守衝突や守備での攻撃にも対応しますね。

ダメージルールを処理していく前にまずこの基本となるダメージがどちらにどの量あるかを明確にします。

なお、ダメージルール1、2についてはこの基本ルールを変更するものとも考えられるので最初に適用しておけばいいですしまぁしてなくても順にやっていけば問題ありません。

そしてこれが爆弾ゲームの始まりです。

今回は図解も入れておきます。

※ここから先は実際にダメージ分LPを減少させる処理はまだ行っていない状態とらえてください。下図のダメージ600はプレイヤーAの頭上で待機している爆弾と思えばわかりやすいでしょうか。

 

各ダメージルールの処理

1:倍の戦闘ダメージを与える

これは基本ルールである「戦闘を行う2体のモンスターの攻撃力の低い方のプレイヤーにその攻撃力の差分の戦闘ダメージが発生する」そのものを「戦闘を行う2体のモンスターの攻撃力の低い方のプレイヤーにその攻撃力の差分×2の戦闘ダメージが発生する」という風に一部書き換えてしまうものです。

なので、下図で言えば一番最初に算出する基本戦闘ダメージの数値が3000から始まるということです。

この効果は現在、貫通とセットでしか存在していないので厳密には攻撃力の差分ではないですが。余談でした。

 

2:戦闘ダメージはお互いに受ける

これも同じく基本ルールを変えると認識して大丈夫です。

「戦闘を行う2体のモンスターの攻撃力の低い方のプレイヤーにその攻撃力の差分の戦闘ダメージが発生する」そのものを「お互いに戦闘を行う2体のモンスターの攻撃力の差分の戦闘ダメージが発生する」という風に一部書き換えてしまうものです。

 

3:自分への戦闘ダメージは相手も受ける、戦闘ダメージは代わりに自分/相手が受ける

これについては図解イメージで理解しておいた方が後の説明が分かりやすいかと思います。

今、プレイヤーBの頭上にダメージの爆弾が待機しています。

この効果はその爆弾をもう一方にもコピーまたは移動して待機させます。

当然ですが、この効果はダメージの爆弾を抱えていない方のものは機能しません。

ここから先はダメージを受けるプレイヤーが増えたり移ったりはないのでさほど難しくはありません。

 

4:戦闘ダメージは効果ダメージとして扱う

これは単にダメージの種類が変わるだけです。

ただし、この時点で効果ダメージへ変換されるため、以降のダメージルールから外れます。

なのでこれ以降の「8:戦闘ダメージは倍になる」等は全て無視されます。

(記憶している限りでは《墓守の従者》しかいないと思います。)

 

5:戦闘ダメージの数値分だけLPを回復する

これも先の効果ダメージと同じです。

この時点で戦闘ダメージから回復に変換されるので以降のルールについては無視されます。

(記憶している限りでは《衛生兵マッスラー》しかいないと思います。)

 

6:戦闘ダメージは0になる

これも難しくはないですね。

今頭上で待機しているダメージの爆弾の値を0に変えるだけです。

7:戦闘ダメージは半分になる

これも同じくダメージの値を半分にするだけです。

ただし、複数のダメージ半減効果があってもそれら全てを適用しても1/2にしかなりません。

複数の半減効果がある場合、それらが皆で同じ1/2という1本のナイフを持ってダメージを分割するというイメージを持っていればいいと思います。

8:戦闘ダメージは倍になる

これも半減と同じで、ダメージの値を2倍にするだけです。

複数のダメージ倍化効果があってもそれら全てを適用して2倍にしかならないのも同じです。

倍化効果が皆で2倍というブロックを運んでくるイメージでいいと思います。

そしてお分かりかと思いますが、ダメージルール7と8で相殺されることがあります。

9:戦闘ダメージは○○○(一定の値)になる

これも同じく値を書き換えるだけです。

現状このタイプの効果はどれも1000に固定のため複数存在しても結果は変わりません。

今後指定値の種類が増えたなら、最後に適用されたもの、つまり最も直近で発動されたり召喚されたものの効果の指定値が最終的な値になると思われます。

10:○○○以上/以下の戦闘ダメージを受けない

これは戦闘ダメージを0にするのと処理はほぼ同じです。

色々と計算していった末の値で判定する点以外は差異はありません。

要は最終的なダメージが効果範囲にあるかで判定するわけです。

 

ダメージルール持ちが複数関与する場合

ここまでは処理順の難しさこそあれ、特に困るようなことはない内容だったかと思います。

しかし厄介なのは自分が受けるダメージを相手に移す効果を持ったモンスター同士の戦闘や、お互いにダメージを受ける戦闘にダメージを移す効果が絡むような場合です。

互いに押し付けあってどちらがダメージを受けるのか、またどちらにどれだけのダメージが入るのか、分からなくなる人も多いと思います。

ここで役立つのが爆弾ゲーム

先程から提示している図解もベースに考えればなんてことはありません。

 

では第1の例、《オオヒメの御巫》と《ダイガスタ・スフィアード》の戦闘。

これは互いにダメージルール3「自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける」を持ってます。

まずは基本となるダメージを算出します。

当然《オオヒメの御巫》の方が攻撃力が低いのでプレイヤーAの頭上にダメージ爆弾が発生します。

そしてダメージルール3の処理順番まで進行。

ここでダメージの押し付けが起きますが、重要なのは同じダメージルールで変化した結果に同じダメージルールの他の効果は作用しないということ。

押し付けの処理が起きるタイミングではプレイヤーAの頭上に爆弾があるのでそれを押し付けることができます。

しかし同じタイミングでプレイヤーBの頭上には押し付ける爆弾がありません

そして押し付けられた爆弾に対して押し付け効果を作用させることはできません。

要はせーので押し付けあうけれどプレイヤーBにはその時押し付けるものがないから押し付けられないということです。

なのでこの場合、A→Bへの押し付けは起きますが、B→Aの押し付けは発生しません

結果として、ダメージ押し付けの効果を持ったモンスター同士の戦闘では基本ルールではダメージを与える側がダメージを受けます。

 

では先の状況に《脆刃の剣》を介入させてみましょう。

まず《脆刃の剣》により戦闘ダメージはお互いが受けます。(ダメージルール2)

よって双方の頭上にダメージの爆弾が発生します。

そして先程と同じように押し付け合いに入ります。(ダメージルール3)

これは先程と異なり、プレイヤーBの頭上にも爆弾が待機しています。

よってプレイヤーAの爆弾をプレイヤーBに、プレイヤーBの爆弾をプレイヤーAに一斉に移します。

この場合、結果的にお互いが4000のダメージを受ける結果となります。

見た目上変わらないので意識する必要はないですが、それぞれが受けたダメージは本来相手側に発生したダメージです。

 

より怪奇なパターンを。

《脆刃の剣》を装備した《オオヒメの御巫》と《CNo.96 ブラック・ストーム》の戦闘。(公式Q&Aに結果は記載されています。)

まず《脆刃の剣》により戦闘ダメージはお互いが受けます。(ダメージルール2)

よって双方の頭上にダメージの爆弾が発生します。(結構紛らわしいので一部配色を変更しています。)

そして押し付け合いに入ります。(ダメージルール3)

《オオヒメの御巫》はダメージを相手に丸々押し付けますが、《CNo.96 ブラック・ストーム》は自分のダメージを相手にも与えるタイプです。

ですので、プレイヤーA側にあった爆弾はプレイヤーB側へ移動し、プレイヤーB側に元からあったものと同じ爆弾が新たにプレイヤーA側に発生します。

結果、以下のようにダメージが発生します。

プレイヤーAにプレイヤーBが受けるダメージのコピーが、そしてプレイヤーBには本来受けるダメージと、プレイヤーAから押し付けられたダメージが発生します。

ここから更にダメージ半減がプレイヤーBに働けば2つのダメージがそれぞれ半減される…といった具合に残りを処理していきます。

なお、プレイヤーBが受けるダメージは2000ではなく1000と1000です。2回分ダメージを受けるということですね。ダメージを受けるタイミングは同時ですが。

なので例えばこの時プレイヤーBのフィールドに攻撃力1500の《Emトラピーズ・マジシャン》がいると、その効果で1500以下のダメージを受けなくなるのでプレイヤーBはダメージを受けずに済みます。実践では基本的に考えなくてもいいと思いますが、あくまでもダメージは2回に分かれていてそれぞれが1000であるのは重要です。

ダメージが2回に分かれるので、更に《心眼の祭殿》があればプレイヤーBのダメージは(今回既にそれぞれ1000ですが)それぞれが1000となって結果合計2000ダメージとなります。

 

 

ここまで説明してきましたが、図解の通り基本ダメージを算出し、それを処理準通りにお互いの頭上でコピーしたり移動させたり増減させていけば複雑怪奇に絡み合いそうな押し付け合いなんかも答えが見えてきます。

こういうルールの原理というか仕組みを見てみるのも結構な沼なのでどうぞ片足だけでも突っ込んでいってくださいな。

ではまた次回のルール講座にて。