前置き
2019年12月14日に『雪花の光CS‐ライパルスペシャル‐』(以下『雪花CS』)なる特殊CSを主催しましたJonny.B.Goodです。
※今回は特殊ルールを前提としたデッキです。常識は一部通用しませんので、各自治体で規定された廃棄方法に則って捨ててからお読みください。
『雪花CS』は《雪花の光》を3枚採用(サイドデッキに投入不可)且対戦中常に『《雪花の光》以外の魔法罠の効果を発動できない』制約のもと行う構築制限・プレイ制限のある大会です。身内のノリで始動した。
計8人でのスイスドロー3回戦の結果、勝率で辛うじて4位になりました私のデッキの紹介になります。
デッキレシピ
2《GO-DDD神零王ゼロゴッド・レイジ》
2《DDD死偉王ヘル・アーマゲドン》
3《DDD壊薙王アビス・ラグナロク》
3《DDD極智王カオス・アポカリプス》
3《DDD制覇王カイゼル》
3《DD魔導賢者二コラ》
1《DD魔導賢者トーマス》
2《DD魔導賢者ニュートン》
3《DD魔導賢者コペルニクス》
3《DDスワラル・スライム》
3《DDネクロ・スライム》
3《DDリリス》
3《DDナイト・ハウリング》
3《DDラミア》
3《雪花の光》
1《DDD剋竜王ベオウルフ》
1《DDD烈火大王エグゼクティブ・テムジン》
2《DDD烈火王テムジン》
1《DDD超死偉王ホワイテスト・ヘル・アーマゲドン》
1《DDD疾風大王エグゼクティブ・アレクサンダー》
1《DDD呪血王サイフリート》
1《DDD疾風王アレクサンダー》
1《DDD超死偉王ダークネス・ヘル・アーマゲドン》
2《DDD双暁王カリ・ユガ》
3《DDD深淵王ビルガメス》
1《雷撃壊獣サンダー・ザ・キング》
1《壊星壊獣ジズキエル》
2《星遺物-『星槍』》
2《ダイナレスラー・パンクラトプス》
3《エフェクト・ヴェーラー》
3《D.D.クロウ》
3《バトルフェーダー》
各カード解説
と行きたいところですが多分ある疑問を抱いているのでは?
対戦中常に『《雪花の光》以外の魔法罠の効果を発動できない』のに【DDD】?Pデッキ?スケール張れないだろ?
正気か?
ご心配なく。至って正気です。
このデッキは《DDD深淵王ビルガメス》により《雪花の光》とPが共存する意味不明変態デッキとなります。
それでは各種解説。
メインデッキ
《GO-DDD神零王ゼロゴッド・レイジ》
P効果は発動を伴わないものなので張れれば最大スペックで機能する。
蘇生手段は多いので手札融合からSSも視野に入る。
《DDD死偉王ヘル・アーマゲドン》
正直要らんかったかもしれない。【DDD】の強みである《DDD双暁王カリ・ユガ》の素材として採用。
《DDD壊薙王アビス・ラグナロク》
『DDD』の蘇生及び除外除去担当。
P召喚で出すとなると戦術として不安になるのでできる限り蘇生したい。
《DDD極智王カオス・アポカリプス》
スケール維持の生命線その1。使命は相手ターンにスケールを割ってSSすること。矛盾。
《DDD烈火王テムジン》の起動を相手ターンに行える数少ない手段でもある。
《DDD制覇王カイゼル》
メインデッキのエース。
全体無効と3回攻撃で決める。P効果が使えない関係上《DDD死偉王ヘル・アーマゲドン》で打点強化はできませんが、そこは《DDD壊薙王アビス・ラグナロク》の除去でカバー。
《DD魔導賢者二コラ》
スケール維持の生命線その2。使命はスケールで割られること。
《DDD深淵王ビルガメス》以外でスケール調達ができるカード。ただしPゾーンで破壊されなければならない上、『DDD』をバウンスしなければならないので《DDD極智王カオス・アポカリプス》とのセット運用となる。このセットなら例え《ハーピィの羽根帚》でも躱せる。
《DDD深淵王ビルガメス》はデッキからしかスケールに置けないので思い切って3採用。まぁ引いてもそこまで困らない。
《DD魔導賢者トーマス》
今回はEX回収ができないので《DDD双暁王カリ・ユガ》に繋げるための採用。数少ないスケール破壊要員ではあるが、《DDD双暁王カリ・ユガ》に魔法罠の全体除去があるので破壊自体に大した意味は持たない。
《DD魔導賢者ニュートン》
☆8『DDD』のペンデュラム召喚用スケール要員。
手札効果でサルベージができるので必要札の再利用にも使う。
《DD魔導賢者コペルニクス》
墓地肥やしによる展開補助。メインデッキの構築ではこのカードがあれば『DD』を2体並べられるのでフル投入。《DDD烈火王テムジン》の蘇生先の確保も担う。
《DDスワラル・スライム》
安心安定の展開要員。お馴染み手札融合からの墓地効果SS。
《DDネクロ・スライム》
安心安定の墓地融合。墓地だけで『DDD』を1体出せるので中盤以降特に強い。
《DDリリス》
墓地・EXからの『DD』サルベージ。 結果論で言うと仕事しなかった。
《DDナイト・ハウリング》
蘇生持ちチューナー。☆3なので7軸では☆10Sに容易に繋がる。2体目以降の《DDD深淵王ビルガメス》を作りやすくもなる。
《DDラミア》
安心安定の自己蘇生チューナー。《DDD極智王カオス・アポカリプス》は墓地でも効果を使えるのでコストにしてもいいし、《DDスワラル・スライム》なしでも《DDネクロ・スライム》を切れる強い子。
《雪花の光》
今回の縛り条件にして変態デッキを生み出した切欠。
今大会ではドローを躊躇う理由はない上、手札の《DD魔導賢者ニコラ》などスケール要員をデッキに戻せる。
エクストラデッキ
EXの採用理由は前回の【DDD】の記事とほぼ同様。
《魔神王の契約書》等の融合手段が減っているので『DDD』+『DDD』での融合ができず《DDD超死偉王パ―プリッシュ・ヘル・アーマゲドン》は不採用。同じ素材条件の《DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク》は相手の攻撃牽制ができるので《DDD深淵王ビルガメス》からのSS先として継続。
『契約書』がないので《DDD神託王ダルク》《DDD怒濤王シーザー》も不採用。
それらに伴い蘇生手段兼融合先として《DDD烈火王テムジン》を、盤面突破手段として《DDD双暁王カリ・ユガ》を、デッキ運用の核となる《DDD深淵王ビルガメス》をそれぞれ1枚追加。
《DDD超死偉王ホワイテスト・ヘル・アーマゲドン》《DDD超死偉王ダークネス・ヘル・アーマゲドン》はあわよくば除去された下スケールを埋めてくれる可能性があります。
《DDD深淵王ビルガメス》
このデッキの核。制約をすり抜けてスケールを張ることが最優先事項。
デッキの構成上、《DD魔導賢者コペルニクス》《DDスワラル・スライム》《DDラミア》の何れかが初手にあれば立てられる。
被破壊時のSSができなくとも寛大な精神で受け入れる。
大会環境からして《妖精伝姫-カグヤ》が多いのではと思い3枚投入。
サイドデッキ
《雷撃壊獣サンダー・ザ・キング》《壊星壊獣ジズキエル》
耐性持ちや制圧盤面に穴を開ける。
《星遺物-『星槍』》
相手の《ヴァレルソード・ドラゴン》《双穹の騎士アストラム》への抑止力。
《ダイナレスラー・パンクラトプス》《エフェクト・ヴェーラー》《D.D.クロウ》《バトルフェーダー》
お馴染み汎用的な用途。
デッキギミック
ペンデュラム召喚がしたい
このデッキでやりたかったこと、それは『雪花CS』でP召喚がしたい。ただそれだけです。周りがやらないことをやりたいだけである。
《雪花の光》適性
《雪花の光》とPテーマなんてシステム面で相反するものですが、【DDD】でなら共存が可能です。
実は【魔界劇団】も《魔界劇団-エキストラ》の存在から共存できないことはないのですが、スケール調達が遅いのと、そもそも手札からスケールを張るのが基本展開であり、『魔界台本』とは共存できません。
その点【DDD】は、Pテーマの中では《雪花の光》への適性が群を抜いて高いのです。
1つ目の理由は《DDD深淵王ビルガメス》のSS時効果。
デッキからスケールを『置く』という魔法としての発動を伴わない方法で一気に2枚のスケールを確保します。これが『DD』×2からできるなんてお手軽です。
これでスケールを置き、P召喚に繋げます。
《DDD深淵王ビルガメス》でスケールを調達する都合上普段の8軸ではなく7軸に寄っています。
しかしこの効果、『雪花CS』においては致命的な弱点があります。
2枚をスケールに置かなければならない点です。
つまりスケールが片方埋まっている場合には使えないのです。
《DDD深淵王ビルガメス》の効果でスケールを張り、フリーチェーンの除去効果などでスケール1枚だけを剥がされると機能不全になりかねません。
一応《DD魔導賢者トーマス》の効果で残りのスケールを破壊できないことはありませんが流石に心許ないです。
そこで、デッキそのものの方向性を普段の8軸ではなく7軸に寄せることで相手ターン中限定ですが、もう1つスケール維持のシステムを確保しました。
それが《雪花の光》への適性が群を抜いて高い理由の2つ目、《DD魔導賢者ニコラ》+《DDD極智王カオス・アポカリプス》です。
《DDD深淵王ビルガメス》で《DD魔導賢者ニコラ》と《GO-DDD神零王ゼロゴッド・レイジ》を置き、相手ターンでの除去にチェーンして手札か墓地の《DDD極智王カオス・アポカリプス》の効果を使うことで除去を躱します。
もし《竜巻竜》を発動されても、
- 《竜巻竜》
- 《DDD極智王カオス・アポカリプス》(対象:スケール2枚)
とチェーンすると、先に《DD魔導賢者ニコラ》を含むスケール2枚を破壊し《DDD極智王カオス・アポカリプス》をSS、その後《竜巻竜》の除去が対象不在で不発になる。(そもそも『雪花CS』で《竜巻竜》積む人間がいるとは思えませんが。)
このチェーン処理後に破壊された《DD魔導賢者ニコラ》の効果がEXで発動し、《DDD極智王カオス・アポカリプス》をバウンスしつつEXの『DD』2枚をスケールに張り直します。
あら不思議、スケールが元通り。その上で《DDD烈火王テムジン》の蘇生効果を起動できたり、そこから蘇生した《DDD壊薙王アビス・ラグナロク》から追加で『DDD』を展開したりも可能です。
《DD魔導賢者ニコラ》はPゾーンに置いて初めて効果を使えるカードですが、このデッキで使いたい効果はPゾーンで破壊された場合の『モンスターとしての効果』の方なので《雪花の光》の制約にかかりません。
抑えきれない衝動
そんな理由で7軸に寄ったわけですが、そうなると『DDD』使いとしてやりたくなるのが《DDD制覇王カイゼル》のP召喚。
全体無効効果は、罠のない『雪花CS』ではほぼ《DDD双暁王カリ・ユガ》と同等で、チェーンを組む点では劣りますが自分のカードに影響が出ません。
さらに、スケールを割りつつ攻撃回数を増やせるのでフィニッシャーになり、他にEX以外の『DDD』が並んでいれば自ら破壊したスケールを《DD魔導賢者二コラ》で張り直すこともできます。
このようにして生まれたのがこの変態デッキ、【雪花DDD】です。
【DDD】としての動きの中に一切の『契約書』がない、『契約書』がないから《DD魔導賢者ケプラー》もない。異色すぎる【DDD】になりました。
後書き
結果として8人中4位という上位1/2にこそ入りましたが、正直このデッキは弱い部類です。
何せ《地獄門の契約書》がないのでサーチ手段がありません。しかも構築は思い付きです。
《雪花の光》があるとはいえ引きだけで戦わないとならないので厳しいです。当日よくあれだけ回ったものです。普段使わない《エフェクト・ヴェーラー》や《バトルフェーダー》が結構仕事したのもありますが。
とはいえ『雪花CS』での独自性は問答無用でトップなので非常に楽しめました。
『雪花CS』企画当初は手元に適性のあるデッキが無く、【雪花天気】【雪花サイバー・ドラゴン】【雪花@イグニスター】など奇怪なデッキ案があったのですが最終的に【雪花DDD】に満足しました。
ネタデッキとしてはおもろいものになってると思うので機会があれば是非どうぞ。
↓ガチまとめに掲載されてます。
番外編『デッキ案の没理由』
【雪花天気】:《雪花の光》との共存は最も楽だが、ない方が【天気】としての動きがいい。《雨天気ラズラ》が過労で倒れる上に遅い。
【雪花サイバー・ドラゴン】:《パワー・ボンド》や《オーバーロード・フュージョン》等が使えず、《サイバー・ファロス》くらいしか融合手段がない。《サイバー・ドラゴン・コア》の壮絶な弱体化。《機械複製術》も使えない。
【雪花@イグニスター】:《イグニスターAiランド》がなくても《バランサーロード》で回りはするが厳しい。《ピカリ@イグニスター》の壮絶な弱体化。